半年間続く、首肩から背中にかけての痛み
来院者
50代女性
通院期間
2019年12月〜2020年1月
頻度
週2回
通院回数
7回
症状
半年前より、左右に首を倒したり、上を向くと左の首と肩から背中にかけてズーンと鈍痛が起きる。
整形外科にかかったところ、レントゲン検査の結果、変形性頚椎症と告げられる。
病院では牽引や、湿布薬による処置でも変化がないため、整体院に4ヶ月通う。
それでも症状が改善しないため、知人から鍼灸が良いのではないかときき、当院を紹介された。
その他、左股関節、左母趾に痛みがある。
施術と経過
初回)症状を誘発する動作を丁寧に確認。
「左右に首を倒す」、「左右を振り向く」「上を見上げる」すべての動作で痛みが左首肩に誘発されることから、原因となる場所を胸椎(胸の高さに位置する背骨)・下肢と考え、同部位の反応点に鍼を2本行う。
経過:施術後首すじから、背中にかけて、血がめぐるような 感覚があり、ポカポカあたたかい。上を楽に向くことができるようになる。
2〜5回目)左を振り向く時の動作で痛みが8割がた消失。
その他の動きも5割減。同じ施術を5回目まで続ける。
5回目終了後、痛み以外にも首の動きがストレスなくスムーズに行えることを確認。
6〜7回目)首よりも股関節の痛みが気になる。
7回目まで首と股関節の双方に作用するツボに鍼を行う。
7回目終了後、痛みも可動域も問題がないと判断し、首肩〜背中にかけての施術は終了とする。
以後股関節の施術を開始する。
使用したツボの一例
LT8(1) LT6(1) L中腰 六稜 八稜
まとめ
首肩の症状をかかえている人を大勢観察していると、痛みを感じている場所以外に、原因があることが非常に多い。
本症例では、必要な施術部位を症状を誘発する動作から厳選することで、段階的に軽減がみられた。