我孫子・柏のはりきゅう専門院

首の痛み

※各症例の解説では分かりやすくするために、裸のイラストを使用していますが、実際の施術では患者着か衣服を着用しています。

また同じ病名や症状であっても効果には個人差があります。

来院者

50代男性

 

通院期間

2023年6月〜

頻度

前半:週1~2回

後半:隔週または、3週間に1回

通院回数

10回

症状

2年前より在宅ワークにより、慣れない椅子で作業を始めた頃より、右肩と首の付根、右腕〜肘、指先への痺れと痛みに悩んでいる。

 

指は第3・4指が特に痺れる。

 

朝、起床時から正午くらいまでは、肩周辺が重だるいくらいだが、

昼過ぎから夕方にかけて、首の付根→右肩甲骨周辺→右腕→右肘→指先へと症状が広がっていく。

 

夜、就寝時には、痛み更に強く、なかなか、眠りに付けない。

 

また、パソコン作業、テレビゲームのプレイ中、症状が強く出る。

経過と施術

初回

首の動きを観察すると、左側に回旋(振り向く動作)をする動作が困難。少し無理をして振り向こうとすると、症状が強く現れる。

 

胸椎と肩甲骨の動きが左右で動きの滑らかさに差が見られため、右肩甲骨と胸椎の硬い場所を狙い鍼を行う。

 

経過:施術した2日後あたりから、首から指先にかけて、いつもより、症状が軽くなっている事に気がつく。

 

2回目以降。初回と同じ施術を繰り返す。3回目の施術が終了した後は、夜間の痛みがなくなり、よく眠れるようになり、4回目施術後は、左に回旋(振り向く動作)をしてもビリビリとした痛みがでなくなった。

 

しかし、肘のところには、ボワッとした、重だるいような痛みが残る。

 

5回目。肘の動きを良くするために、中指と薬指の間にあるツボに鍼を行う。

 

6回目〜9回目にかけて、肘の痛みも徐々に寛解し、10回目で施術を終了とした。

 

その後は、月に1回。再発予防のために、通院中。

使用したツボの一例

府蔵5 巨骨R 天宗R 六稜R T3(1)R T1(1)R 裏宮R

まとめ

症状出現の背景を肩甲骨背骨の連動の問題と捉え施術することにより、改善が見られた、一例。

来院者

40代男性

 

通院期間

2021年11月〜

 

頻度

週1回

通院回数

3回

症状

2ヶ月ほど前から、首筋が痛む。

初めは、さほど気にならなかったが、1ヶ月前に長距離運転をしてから、症状を顕著に感じるようになった。

 

時折、左の二の腕に痺れを感じることがある。

寝ている時、特に、左横向きで寝ると症状が悪化する。

経過と施術

初回

首の動きを確認すると、左右に倒した時、左右を振り向いた時。前後屈。全ての動きで左首筋下から背中に痛みが走る。

 

また、首を左に倒した時は腕に痺れが起きる。

 

以上の情報から、施術ポイントを決め、肩甲骨の内側と上角。胸椎の際。足の脛にそれぞれ鍼を行った。

経過:施術直後、痛みは残るが首の動きが滑らかになり、可動域が広がる。

2回目

初回施術後、痛みが少しずつ軽減し、首筋から背中にかけての鋭い痛みはなくなり、弱い筋肉痛のような感覚が残る。腕にかけての痺れは時々出現する。

 

首の動きを確認したところ、左側に倒した(側屈)時のみ首筋に痛みが誘発・増強。また左腕のしびれが再燃する。

 

そこで左肩甲骨上角と脛に鍼を行った。

3回目

2回目、施術以降左腕のしびれを感じることがなくなり首から肩にかけての筋肉痛も軽減した。

 

自宅で行える、再発防止のストレッチを指導し、症状改善目的の施術を1度終了とした。

 

現在は、再発防止、健康増進のために月一回通院中。

使用したツボの一例

七稜L   八稜  陽輔L  T4(3)L   LT5(3)L

まとめ

痛みを誘発する動作から、原因となる場所を正確に特定することで段階的な改善が早期に見られた症例。

来院者

40代女性

通院期間

2020年6月~2020年7月

頻度

週2回

通院回数

5回

症状

3ヶ月前に、首の右側に寝違えたような痛みを覚える。その症状を改善しようと、自己流のストレッチをしていたら、右腕・肩・手に突っ張るような※違和感が出現。

 

※人指し指はしびれ、手の甲から中指・薬指・小指は突っ張るような感覚。

 

症状が出現するに至る原因は明確ではないが、毎日電車で1時間以上、頭を下げて、居眠りをしているので首には以前から負担をかけている自覚はあった。

 

重いものを持ったり、右側を振り向く動作で、人差し指にしびれが起きる。

 

仕事は、1日8時間近く、パソコン作業を行うため、披露を手首と目に感じる。

施術と経過

初回

首の動きを確認したところ、右を振り向く動作に最も制限があるため、動きを制限していると考えられる背中の緊張を解くために手のツボに鍼を行った。

 

また、手指のしびれを寛解する目的で首の付根のツボに鍼を行う。

 

経過:初回翌日。人差し指全体の痛みの範囲が狭くなり、翌々日には痛みが消失。

 

2~5回目

指の痛みは消失したが、首を右に倒したとき、右の首筋に痛みが走る。

 

初回とは、痛みを誘発する動作が異なるため、再び、首から背中にかけて調べたところ、手の披露が胸鎖乳突筋(耳の後ろから、鎖骨にかけて広がる筋肉)の緊張を招いていると予測し、同筋肉を緩めることを目的に手足に鍼を行う。

 

同じ処置を5回目まで継続し、2週間経過観察をしてもらったところ、症状の再燃なく、過ごせたとの報告を受けたため、再発予防のエクササイズを指導して施術を終了とした。

 

その後は、再発予防と健康増進のため1ヶ月に一度通院を継続中。

使用したツボの一例

後谿R T2(1)R T7(1) R 合谷R 開魄R

まとめ

日頃から、長時間に及ぶ、パソコン作業と、連日の通勤中の居眠りにより、首にはかなりの披露が蓄積していたと考えられる。

 

施術内容は痛みの自覚のある首周辺だけではく、手指の緊張など、症状誘発の原因と考えられる場所にも焦点をあてたことで、早期改善が見られた。

来院者

50代女性

通院期間

2019年12月~1月

頻度

週1回

通院回数

5回

症状

半年前より、左右を振り向く動作や左右に首を倒す動作で左首すじから肩や背中にズキッとした鋭い痛みが走る。

 

整形外科では「首肩こり」と言われ筋弛緩剤を出されたが、服用しても症状が変わらず、下痢をしてしまう。

 

他の解決方法を模索していたところ、鍼灸を友人に勧められ、来院。

施術と経過

首筋から肩甲骨付近まで触れると、左側が極端に緊張していていた。また、痛みのためか左を振り向く動作、左側に首を倒す動作に制限がみられた。

 

腕の痺れがないことや、肩関節の可動域には問題がないことから、

肩や背中の緊張が症状を引き起こしていると考え、肩甲骨周辺と胸椎際の緊張を取り除くことを目的に施術を行った。

 

3回目の施術を終えた後、違和感は残るが、左右を振り向く動作と左右に倒す動作時に感じていた、ズキッとした鋭い痛みは起こらなくなった。

5回目では、症状は消失し、首の可動域も正常になっていたため、施術を終了した。

 

その後は、再発予防のため月1回の施術を継続している。

使用したツボの一例

T5(0.5) R T7(0.5)R 

まとめ

首から肩にかけての症状の原因は、頚椎・胸椎・肩関節・肩甲骨など多義に渡るため、原因の特定が大切である。

今回は、胸椎の際と肩甲骨周辺に問題があると考え、使用するポイントを絞り込み、注意深く経過を追うことで改善が見られた。

来院者

70代女性

通院期間

2019年11月〜12月

頻度

週2回

通院回数

7回

症状

2ヶ月前に左首から左肩のかけて痛みを感じるようになった。

左に首を傾けると痛みを感じ、左を向きにくい。

最近になって痛みが強くなり、整形外科でレントゲン検査を行ったところ、ストレートネクといわれ、温熱療法を受け塗り薬を処方されたが、一向に改善しない。

施術と経過

首や肩に触れると、左側の首筋から肩甲骨周辺にかけて、極端に緊張していていた。

 

肩や肩甲骨周りの緊張が首の動きに影響していると考え、肩甲骨周辺の緊張緩和を図り鍼をおこなった。

 

すると、施術前に確認された、頚から肩にかけての緊張が直ちに緩み、首を動かした時の可動域が広がった。

 

同様の施術を3回目繰り返したところ、左を振り向く動作は問題なく行えるようになるが、左に首を倒したときの痛みは、施術直後は楽でも3日も経過すると徐々に戻ってしまう。

 

そこで、体の特徴を再確認したところ、左臀部の筋肉の緊張に左右差があるのを発見。この左右差を整えるように鍼を行ったところ、施術後から、翌来院日まで、効果の持続を実感することができた。

 

同様の施術を7回目まで繰り返したところ、症状が消失した。

使用したツボの一例

T5(1)L T7(1)L 五稜L 七稜L

まとめ

症状を感じる場所から、原因が離れて存在していることは、多い。

この症例では、肩甲骨周辺と臀部の緊張が、首の可動域に影響を与えていると考え施術を試みたところ、徐々に回復が観察された。

来院者

82歳女性

通院期間

2020年6月から約1ヶ月

頻度

週2回

通院回数

5回

症状

10日前より、首の両側面に激しい痛みが起きる。

痛みのため、寝床でから起き上がるなどの日常生活の他、首を動かす、すべての動作で激痛を伴う。特に下を向く動作が辛く、そのため、靴を履くことも介助が必要。

 

また、同時期より、口を大きく開けようとすると、顎の付け根に痛みを感じる。

 

その後、来院3日前より、左腕(肘~指先まで)がパンパン腫れ上がり、指先に力が入らない。物を持つこと、服のボタンをとめるのも困難。

 

整形外科で首のレントゲン検査を行ったところ、首の骨の隙間が狭くなっているといわれ、ロキソニンを処方されたが、全く症状が改善しない。

 

 

施術と経過

初回

首から肩周辺を丁寧に観察したところ、肩甲骨周辺と同じ高さに位置する、胸椎(せぼね)の動きが硬かった。

関節の柔軟性を取り戻す目的で、胸椎の際の一点と、手のツボに鍼をうつ。

鍼灸が初めてこのこともあり、刺激過多に留意して、その日は、そこで施術を終了とした。

 

帰り際、来院者が「あらっ」と不思議そうに声を出したので、どうしたのか尋ねると、「口を大きく開けられる。開けても顎が痛くない」という。

2~5回目

初回施術、3日後に来院。

下を向く動作ができるようになり、そのため、靴を介助なしで履くことができるようになった。

右首筋の痛みは8割がた、消失。左首筋の痛みも軽減したが、耳の後ろから、鎖骨辺りまで、「じわーん」とした、波寄せるような違和感がある。

 

左腕の腫れは初回より、だいぶ引いているがまだ、腕に力が入らない。

 

その後も同じ施術を繰り返し、5回目施術終了時点で、首の可動域が正常にもどり、右首筋の痛みや違和感も9割がた消失。

 

まだボタンをとめる動作は、ゆっくりだが、手すりやお皿などは持てるようになる。

 

来院までにバスを乗り継ぎ40分かかり、これ以上定期的な通院が困難ということで、来院者の年齢も考慮し、週2回行ってきた施術を終了とした。

 

その後は、再発予防のため、月に一度施術を継続している。

使用したツボの一例

合谷 六谷 養老 T3(1) T4(1)

 

まとめ

主な訴えである首・顎・腕の症状の原因を胸椎周辺の柔軟性の低下とシンプルに捉え施術を行うことで、改善がみられた。

 

症状の原因が首肩周辺のコリと関係が深いため、再発予防のためには、普段から、これらの症状に配慮する必要があると考えられる。

来院者

6歳女性

通院期間

2018年2月~

頻度

週2~3回

来院者

3回

症状

【症状】右首筋の痛み

【病歴】親御さんと遊んでいて、だっこした状態で首を前後に揺さぶられたたその日の夜から、右の首筋に痛みを感じ始めた。
 更に翌日に、口を開けると、右の下顎に痛みを感じると訴えるようになった。

症状

第1診 

痛めた状況から、首の急な上下運動により、むち打様の症状がでていると予測した。右頬も赤く腫れ、熱をもっている。

 

背骨の柔軟性と顎関節の動きを確認し、そのなかで、症状と関係が深いツボに処置を行った。

 

治療後同じ動作を確認したところ、「まだ痛い」と訴える。

鍼が初めてなことと、年少者であることを考慮し、刺激過多にならないよう、初回はここで治療を終える。

第2診

第1診目翌日、上を見る動作時の痛みはなくなったが、喉仏の横あたりに痛みを自覚するようになる。

 

また、初診時と同様、口を開けると、右顎の関節が痛い。

初診の治療に加え、喉仏の症状を緩和する目的で右足に一本、鍼を加える。

第3診

2診後、右頬の赤みと熱感はとれ、首についても気にならない。

顎の開け閉め、首の動きを確認し、運動時の痛みの有無、可動域を調べ、治療を終了とする。

使用したツボの一例

外谷R 養老R T4(1)R 列欠R 太衝R

まとめ

ぎっくり腰をはじめ、急性症状で患部に熱を持っている場合は、炎症が起きている一つのサインである。この場合、患部への処置は時として、症状を増幅させることがある。

この症例では、患部の動き(この場合は、首や顎)と関係する手足のツボを上手に使う事により、症状を改善することができた。

このように鍼灸には、患部と離れた場所に処置を行う事で、炎症を鎮静させるテクニックが存在する。

※結果には個人差があり、効果効能を保証するものではありません。

来院者

40代女性 大学講師

通院期間

2019年8月〜 約1ヶ月

頻度

週2〜3回

通院回数

6回

症状

2月ころより、右肩に薄っすらと軽い痛みがあったが、日常生活や、仕事には、影響がないため、病院など、医療機関にはかからず、様子をみていた。

 

その後、5月。仕事でパソコン作業を長時間行った翌日、右肩に激しい痛みが起こった。

 

痛みのために右肩に力が入らず、脱力したようになる。肩以外に、首から腕・背中・脇の下、鎖骨の下の痛みがある。

 

背中に腕を十分に回すことができず、夜、就寝後に痛みが強くなるため、睡眠が十分にとれない。

 

9月に転勤で移動があり、それまでに、せめて夜だけでも眠れるようになりたいと問い合わせを受け施術を開始。

 

過去の病気:6年前に頚椎ヘルニア

施術と経過

初回

肩の症状以外に、腕や首の痛みがあることから、肩関節の問題だけではなく、6年前の頚椎ヘルニアの影響も考え、首から背中、肩の状態を丁寧に確認。

 

肩は、背中に腕を回す姿勢が特にやりずらく、特に肩関節の前後、脇に痛みが走る。

首は右を振り向く動作で左右の首筋〜背中にかけて痛む。

 

肩関節の運動軸を整える目的で、足と腰のツボに鍼を打つ。

 

経過:特に変化なし

2〜3回目

初回後、痛みに変化がなし。関節の可動域はわずかではあるが、広がりが観察できた。

2回目:ふくらはぎのツボ2箇所に処置を加えると、直後より、後ろに手を回しやすくなる。

3回目:脇の痛みを改善する目的で、脛(スネ)のツボに鍼を打つ。

 

経過:施術後、肩の痛みは軽減し、夜は眠れるようになる。しかし、日中は少し肩を動かすだけでも、首〜背中、肩〜腕にかけて痛むことがある。

4〜5回目

肩関節の問題だけではなく、過去の頚椎ヘルニアによる影響が大きいと考え、胸椎の脇にある反応点に鍼を行ったところ、首を回す動作による痛みが半減。

 

後に、3回目までに鍼を打ったツボの中から、その日に反応があるところを2〜3箇所選び鍼を行った。

6回目

4〜5回目の施術で、胸椎周辺に鍼を行い、首の動きによる痛みが軽減してから肩の症状も5〜6割減。胸椎周辺の処置が必須と考え、6回目も鍼を行う。

 

その後:転勤による引っ越しにより、施術を中断。

肩関節の可動域を広げるストレッチを指導し、転勤先の近くの鍼灸院を紹介して終了となった。

 

使用したツボの一例

志室R 申脈R 地機R 飛揚R 築賓R T5(0.5)L 

まとめ

五十肩(四十肩)は関節の痛みや運動制限だけではなく、時に夜間痛を伴うため、生活や仕事に与えるストレスは非常に大きい。

 

本症例は過去に患った、頚椎ヘルニアの問題が肩の症状に影響していると考え施術方針を変更してから、それまで一進一退だった、症状に改善の兆しがみられた。

 

その後転勤により施術は中断されたが、転院先で回復することを願って止まない。

来院者

40代 男性

通院期間

2020年1月〜 

頻度

週2回

来院者

3回

症状

2週間前に風邪を引き、その後、頭痛と首肩の痛みが出現。

頭痛は市販の風邪薬を飲みその後、消失したが、右首筋から肩甲骨の内側にかけての痛みが残る。

 

それから、毎晩、夢を多くみるようになり、疲れがとれない。

しばらく、休養を十分取り、様子をみていたが、症状がいっこうに取れないので、知人に相談したところ、当院を紹介され、来院。

 

施術と経過

初回)右首筋に頑固な凝りを確認。

左に首を倒す動作で同部位がひきつれるように痛む。

 

痛みを誘発する動作から、原因となりうる、肩甲骨、ふくらはぎ、胸椎の状態を確認し、反応のある胸椎付近のツボに鍼を行い、初回の施術を終える。

 

経過:施術直後、首を左に倒す動作の痛みは8割消失。さらに翌日には、9割以上が消失していた。夜もよく眠れた。

しかし、左を振り向く動作で同じく右首すじが痛む。

 

2回目)初回後より、痛みを誘発する動作が変化していることから、初回とは異なる胸椎と肩甲骨上部の反応点を選び、各一本ずつ鍼を行う。

 

経過:施術直後より、右首筋に痛みを感じることなく、左を向くことができるようになる。

 

3回目)2回目と同様の施術を行う。首の可動域が正常であること、痛みが再燃していないことを確認し、再発予防の体操を指導して、施術を終了とする。

使用したツボの一例

RT2(1) RT8(1) R五稜

まとめ

寝違えや、首の痛みは風邪の前後に合わせて起こることが、よくあるが、本症例は、発症から、まだ日が浅いこと、痛みの場所と誘発動作がはっきりしていることから、鍼灸が奏功したと思われる。

来院者

50代女性

通院期間

2019年12月〜2020年1月

頻度

週2回

通院回数

7回

症状

半年前より、左右に首を倒したり、上を向くと左の首と肩から背中にかけてズーンと鈍痛が起きる。

 

整形外科にかかったところ、レントゲン検査の結果、変形性頚椎症と告げられる。

 

病院では牽引や、湿布薬による処置でも変化がないため、整体院に4ヶ月通う。

 

それでも症状が改善しないため、知人から鍼灸が良いのではないかときき、当院を紹介された。

 

その他、左股関節、左母趾に痛みがある。

 

施術と経過

初回)症状を誘発する動作を丁寧に確認。

 

「左右に首を倒す」、「左右を振り向く」「上を見上げる」すべての動作で痛みが左首肩に誘発されることから、原因となる場所を胸椎(胸の高さに位置する背骨)・下肢と考え、同部位の反応点に鍼を2本行う。

 

経過:施術後首すじから、背中にかけて、血がめぐるような 感覚があり、ポカポカあたたかい。上を楽に向くことができるようになる。

 

2〜5回目)左を振り向く時の動作で痛みが8割がた消失。

その他の動きも5割減。同じ施術を5回目まで続ける。

5回目終了後、痛み以外にも首の動きがストレスなくスムーズに行えることを確認。

 

6〜7回目)首よりも股関節の痛みが気になる。

7回目まで首と股関節の双方に作用するツボに鍼を行う。

7回目終了後、痛みも可動域も問題がないと判断し、首肩〜背中にかけての施術は終了とする。

 

以後股関節の施術を開始する。

使用したツボの一例

LT8(1) LT6(1) L中腰 六稜 八稜

まとめ

首肩の症状をかかえている人を大勢観察していると、痛みを感じている場所以外に、原因があることが非常に多い。

本症例では、必要な施術部位を症状を誘発する動作から厳選することで、段階的に軽減がみられた。

来院者

50代男性 公務員

通院期間

2017年~ 約2ヶ月

頻度

週2回

通院回数

12回

症状

6年前より、右の首肩甲骨周辺・首から、右腕・指先(第2・3指)に痛みと痺れがある。

 

特に朝の起きがけが一番辛く、疼くような痛み。

首を回す動作が困難で首の骨と骨の間がグラグラと不安定な感覚がある。

 

整形外科では、頚椎症性神経根症と告げられ、ブロック注射を数回行ったが変化なし。

また、ロクソニンを処方され服用中。

 

他に解決方法はないかと、インターネットで調べていたところ、当院のことを知り来院。

 

施術と経過

初回)肩甲骨周辺と首周りの緊張を緩め、血流を改善する目的で首と肩甲骨周辺に鍼を行う。

経過:施術翌日、首の痛みが初回より、2割ほど、軽減。腕、指先の痛み、痺れは変化なし。

 

2回目)右肩、首の緊張に右脇腹の張りが影響していると考え、初回の処置に、腹部の鍼を加える。

 

経過:初回時より、肩・首に痛みは5割減。腕指先の痺れと痛みも2割ほど軽減する。

 

3~9回目)施術を受ける度に、肩と首の痛みが軽減していき、9回目の施術を終えたころには、首肩・腕の痛みはほぼ消失し、肩のコリ感と指先の痺れだけが残る。

 

10~12回目)10回目以降、指の痺れを改善する目的で、腕のツボに鍼を加えるが12回目まで変化なし。

 

日常生活、仕事ともに、支障がないということで、本人の希望もあり、施術を終了とした。

 

使用したツボの一例

委中 大椎 R陽陵泉 R手三里 R天宗 R天柱 R風池 R期門

まとめ

症状の原因と考えられる、頚椎周辺に処置を行い、血流改善を計ることにより、症状を徐々に寛解へと導くことができた。

 

そのなかでも指先の症状は2ヶ月の間に取り切ることができなかった。

 

神経症状は、一般的に、痛み→痺れ→麻痺の順に進行するため、痺れの改善には、さらに施術期間が必要であることが予想された。

院長プロフィール

池内 公 1980年生まれ。

2003年 鍼灸師国家資格を取得。

 

整形外科、内科、婦人科、耳鼻科など多くの科を有する、長野県水嶋クリニックの勤務を経て、2009年に独立。18年間でのべ、5万人以上の施術経験を積む。

 

現在、『一本の鍼には、一人の可能性を広げる力がある」を信条に日々奮闘中。

 

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