右が動きづらい。目にゴミが入っているかのような違和感。
来院者
40代男性
通院期間
202☓-1年12月〜202☓1月
頻度
週2回
通院回数
9回
症状
来院1週間前に目の違和感を覚える。始めは、目にゴミが入ったと思っていたが、翌日の朝、右の目と口が思うように動かないことに気がつき、慌てて耳鼻科を受診。
末梢性の顔面神経麻痺とつげられ、ステロイドと抗ウイルス薬を処方される。
目がうまく閉じず、口も思うように開かない。
その他の症状:首・肩のこわばり
経過と施術
初回~4回
肩甲骨と鎖骨の動きが悪く、首周囲の筋肉が異常にこわばっていた。また左右の首の付け根~肩にかけて調べると、麻痺側の強張りがひどかった。
初回~4回目までは、上記で観察された、強張りを緩和し、顔面の血流を促すことを主な目的として、手足のツボに鍼を行った。
使用したツボ:合谷R 衝陽L T4(0.5 )
5〜9回目
5回までの施術で、瞬きはできるようになったか、右唇と頬に違和感がのこる。
4回までの施術で取り切れなかった、肩甲骨のこわばりを緩めるように鍼をおこない、同じ施術を繰り返すと徐々に口周りの麻痺も改善。
9回の施術を持って終了とした。
使用したツボ:一稜 二稜 三稜
使用したツボの一例
合谷 小腰 T4(0.5 ) 一稜 二稜 三稜
まとめ
原因として考えられたのは極度の疲労とストレスである。通院期間中も、肉体疲労と心労を訴えていた。
また、顔面神経麻痺発症の背景には、肩甲骨や首の付けにの筋肉の緊張が隠れていることが多い。
本症例では、幸いにも、発症後1週間と早期に鍼灸施術を開始することができ、また、神経の損傷度合いも軽度であったことが予想されたため、速やかな改善がみられた。