出産後より発症したで母指の痛み(30代女性)
来院者
30代女性
通院期間
2021年5月〜6月
頻度
週1回
通院回数
9回
症状
3年前の、出産後より、左母指の腱鞘炎。
ドアノブを撚る動作、瓶の蓋やペッドボトルのキャップを開ける動作で痛む。
2週間前より、この3年間で経験したことがないほど、痛みが強くなったので鍼灸を希望して来院。
その他の症状:首肩こり
経過と施術
初回
母指の痛む場所と瓶の蓋を開けるような撚る動作が痛むということから、胸椎周辺を調べたところ、特徴的な硬結を確認。
その場所に鍼を行う。
3回目の施術で大きな変化なし。
首周辺や腕など、その他の問題点を探したが、やはり初回で確認した胸椎周辺の硬結が最も症状の原因として、疑わしいと判断し、あえて同じ施術を継続。
症状の原因となる場所には間違えはなく、与える刺激量と施術回数の問題と考えた。
3回目まで行ってきた処置に加え、同じく胸椎に作用する足のツボに処置を加える。
5~9回目
4回目施術を終えた翌日より徐々に、母指の動きが良くなり、ドアノブを捻る時に起きる痛みが5割ほど減っていることに気がつく。
同じ処置を9回目まで続けたところ、問題なく、瓶の蓋やペットボトルのキャップをあけられるようになった。
使用したツボの一例
T7(1)L T8(1)L 陽輔L 懸鐘L
まとめ
症状の原因点の特定に間違えがなくても、はっきりと効果が現れるまでに施術の回数を要することがある。
症状が慢性化していれば、いるほど、その傾向がみられるが、施術直後の変化に、こだわり過ぎず、根気強く症状の原因点に対して、施術を行い続けたことが、症状改善の決めてとなった。