瓶の蓋を開け閉めする動作でいたむ(60代男性)
来院者
60代 男性
通院期間
2018年2月〜2018年3月
頻度
週2〜3回
通院回数
3回
来院者
【症状】 右手母指の痛み
【病歴】
1月末より、思い当たる原因なく、親指に痛みを自覚。
親指の対立運動(親指とその他の指の腹どうしを接触させる動作)が困難になる。
その他、瓶の蓋を開け閉めする動作ができない。
来院者
初回
ヒアリングをしたところ、症状が現れる前後で思いあたるような出来事はない。ただ、症状がでる少し前から、肩こりをひどい。
首回り、肩周りを確認したところ肩甲骨周辺と上部の胸椎と右首筋が異様に固くなっていた。
親指の対立運動と親指の曲げのばしに関連する背中の箇所を押しながら、痛みが出る動きを再現してもらったところ、幾分動きがスムーズになるのを確認。
これらのヒアリング情報と検査結果から、親指の対立運動と腕の回転に関わる背中と首に位置するツボに鍼をした。
施術直後、親指の曲げ伸ばしと対立運動をしてもらい。痛みが軽減していることを確認し、この日は終了する。
症状が現れてから日が浅いので、集中して施術した方が、改善度も予後も良いことを説明し、以後3日おきにの施術を行う。
2回目
母指の痛み軽減。対立運動ができるようになった。
しかし、瓶のふたを開ける動作がまだ、やりにくい。
この日は右を振り向くと右の首筋が痛いことを訴えたので、親指の症状との関連も考慮しながら、腕のツボに処置を加える。
親指の痛みが9割方改善し、ビンのふたも開け閉めできる様になった。
右首筋の痛みもほとんど、気にならなくなった。
3回目
第2回と同じ施術を行う。
指と首の可動域を計測し、健側(症状のない左の同じ場所)とほぼ同じ事を確認。
一端治療を終了する。
1ヶ月後の定期通院の日まで経過観察を行い、気になるようであれば、すぐ連絡するように伝える。
その後、従来どおり月1回の腰のメンテナンスのため来院しているが、指の症状は再発していない。
使用したツボの一例
T1(1)R C7(1)R 後谿R
まとめ
親指の動きは、その他の指と比べて,構造が複雑なため回復に時間がかかることがおおい。
しかし今回のケースは、発症から日が浅く、症状を再現する動作が明確だったため、施術するポイントも特定しやすかった。
これらの好条件が重なり、早期に良い結果に繋げることができた。