痛みと腫れのため、右手を使うあらゆる動作が困難(70代女性)
" バネ指・腱鞘炎 "
来院者
70代女性
通院期間
2021年3月〜
頻度
週3回
通院回数
3回
症状
来院5日前、朝起きると右手全体に違和感を感じた。
それから、徐々に手首から、親指~薬指まで違和感は痛みに変わり、その後
痛みと腫れの為、指の曲げ伸ばしが困難になる。(母指が最も痛む。)
ドアノブを回す、箸を持つ、ペンを持つ、服の脱ぎ着など、あらゆる日常動作が困難。安静にしていてもジンジンと脈打つように患部がいたむ。
近くの整形外科でみてもらったところ、腱鞘炎と告げられる。
【既往歴】
10年前に交通事故をしてから、首筋の痛みが適期的に起こる。
場所は首の右側だったり、左側だったりと一定ではない。
経過と施術
特定の指ではなく、手首~手指全体に痛みが走ることから、手首や指だけの問題ではなく、脊柱や、肩甲骨周辺にも原因があると考えた。
実際に上記の部位を指で押圧し、調べたところ、健側の左側と比べ、明らかに動きが悪かった。
指の炎症を鎮めるために胸椎横のツボに鍼を行ない、肩甲骨周辺の反応点に鍼をおこなったところ、3回の施術で右肩の可動域は回復し、日常生活で困ることは無くなった。
使用したツボの一例
T1(1.5 ) R C7(1.5 ) T7(1) T8(1)R 巨骨 肩貞 臑兪 侠白
まとめ
腱鞘炎で悩んでいる方を長年みていると、その原因は、手指ではなく、肩甲骨周辺や背骨にあることが多い。
肩甲骨や背骨の柔軟性低下は、手指の自然な動きを妨げ負荷をかけ続ける。
本症例も、過去の交通事故の経験や、家事による背部への負荷が症状の原因と考え施術を行うことで速やかな快方が観察された。