安静にしていても指がジンジン痛む
来院者
50代女性 指の症状
通院期間
2018年5月〜6月
頻度
週2回
通院回数
9回
症状
来院8ヶ月前より、左手の親指付け根あたりが痛む。
近くの整形外科でレントゲンをとったところ、骨に異常はなし。使いすぎによるものだと言われ、湿布薬を処方されたが、改善の兆しがみられず、日に日に痛みが増している。
8ヶ月前は手を使った時だけ、痛みを感じていたが、最近は指を使わない時もジンジン痛む。
仕事では、商品を梱包する作業を繰り返しおこなっている。
母指の付け根を観察したところ、赤く腫れ上がり、腫れによる浮腫のせいか、指のシワが右手に比べて少ない。
経過と施術
初回
母指のラインを通る経絡を肩まで観察すると、左の前胸部が異常に緊張していた。
また、頸椎から、胸椎の動きを一つひとつ観察すると、頸椎7番と8番の可動性が悪かった。
検査にて調べた上記の場所に鍼を数本打ち、初回の施術を終了とした。
経過:安静時の痛みが少し軽減した。
使用穴:巨骨 T7(1) T8(1)
2~4回目
初回施術後、翌日より安静時の痛みがなくなり、左手を床やベッドなどにつき、体重をかけた時だけ痛みが誘発される。
安静時痛が消失したことから、初回の施術ポイントは正しいと判断し、同じ施術を4回目まで繰り返し行った。
使用穴:初回と同じ。
5〜9回目
痛みの程度を軽減したが、拇指球の当たりが、手を床についた時に少しだけ痛む。
母指の腫れは軽減し、指のシワも観察される。
母指球に対し、同じ経絡上にある、侠白に鍼を行ったところ、9回目の施術を終える頃には、日常動作だけではなく、職場での作業も支障なく行えるようになったため、終了とした。
使用穴:初回の内容+侠白
使用したツボの一例
巨骨 肩貞 T7(1) T8(1) 侠白
まとめ
外傷性を除き、母指をはじめとした、指の症状は、少し離れた、前胸部や、胸椎に原因が潜んでいることが多い。
症状の原因点を探りだし、施術を行うことで、改善がみられた。