食後の胃もたれと継続する吐き気
来院者
30代女性
通院期間
2018年4月〜5月
頻度
週1回
通院回数
5回
症状
来院半年前から、食後の胃もたれ、吐き気が続いている。もともと、食べるのが好きだったが、食事量も減り、体重も短期間で減少した。
内科を受診し、胃カメラをおこなったが、異常なし。機能性ディスペプシアと診断される。
服用中の薬:エクセラーゼ モサプリドクエン酸塩 六君子湯
3週間服用したが、胃もたれ、吐き気に変化なし。
なにか、薬以外で解決方法はないか調べていたところ、鍼灸を友人に勧められ来院。
経過と施術
初回
腹部の状態を丁寧に観察すると、みぞおち周辺が固く、その部分を抑えると、痛みで顔を歪めた。
また、お臍の周りと下腹部は冷えが目立つ。
みぞおちの硬さを取り除き、下腹部を温める目的で手足のツボに鍼を行った。
使用穴:四瀆 三陰交 脾兪 曲泉
経過:施術した夕方から、僅かだが食欲がでてきた。
2~3回目
2回目の施術後より、みぞおちの閊えがすっかりなくなり、調子を崩す前と同じくらい食事をとれるようになった。
その後、久々に外食で油こいものを食べ、気持ちが悪くなったが、2,3日すると、また、健康だった頃と同じようように食欲がでてきた。
2回目使用穴:天井 三陰交
3回目使用穴:天井 築賓
4~5回目
腹部を観察すると、初回で観察されたみぞおちの閊えや臍部周辺、下腹部の冷えは8割がた消失しているのを確認。
来院者本人も、「調子を崩す前の健康体の時より調子が良い」という。
5回の施術をもって、週に一回の施術を終了とした。
現在は、月に1度。健康維持のために通院中。
4回目 使用穴:天井 築賓
5回目 使用穴:四瀆 天井 築賓
使用したツボの一例
四瀆 天井 三陰交
まとめ
病院で検査をしても異常がみられない、胃腸の不具合は、処方されたお薬を飲んでもなかなか、改善しないケースがあります。
本症例は、鍼灸をうまく併用し、早期に改善がみられた、症例です。