10年以上続く顎の疲れと痛み(30代男性)
来院者
30代男性
通院期間
2020年8月〜約1ヶ月
頻度
週2回
通院回数
4回
症状
10年前に、突然顎がロックしたような感覚に襲われ、それ以後、顎の痛みに悩んでいる。また、3年前より、「カクッ」という音が口を大きく開けると鳴るようになった。
食事や会話中より、パソコン作業などで、集中している時が顎に力が入ってしまい、疲れて辛い。歯を噛み締めないように、僅かに口を開ける姿勢を意識するなど工夫してはいるが、その姿勢を保つ為に結局、顎に力が入っているようで一向に症状がよくならない。
自分なりに、入浴時にマッサージをしてたりして、やり過ごして来たが、家族に鍼灸をすすめられ、来院。
経過と施術
パソコン作業による手指の疲れと、長時間の座位でいる姿勢が顎と関連性の高い骨盤や背骨に負荷をかけたことが原因と考え、手のツボに鍼をおこなった。
施術直後より、口が開けやすくなる。
2~3回目まで同じ施術を繰り返したところ、顎の、痛みや疲れが大幅に減少。
顎の違和感と口を開けた時のクリック音は残る。
4回目:3回目までの処置に加え、骨盤を整える目的で、仙腸関節にあるツボに鍼を一本行った。
一週間、経過をみてもらったところ、右顎の痛みと、疲れは忘れるほど、改善が見られた。
その後も、「カクッ」という音は残るが日常生活には、不自由を感じることなく過ごせるということで、本人の希望もあり施術を終了とした。
使用したツボの一例
外谷R 養老R 膀胱R
まとめ
顎の症状は、背部のこりや緊張の影響を受けやすい。そのため、背中と連動して動く、手指や骨盤の不具合が引き金となり、顎の症状を引き起こすことがある。
本症例では、生活習慣や仕事の環境から、施術するべきポイントを的確に定めることで、改善が見られた。