首筋と顎の痛み(6歳女性)
来院者
6歳女性
通院期間
2018年2月~
頻度
週2~3回
来院者
3回
症状
【症状】右首筋の痛み
【病歴】親御さんと遊んでいて、だっこした状態で首を前後に揺さぶられたたその日の夜から、右の首筋に痛みを感じ始めた。
更に翌日に、口を開けると、右の下顎に痛みを感じると訴えるようになった。
症状
第1診
痛めた状況から、首の急な上下運動により、むち打様の症状がでていると予測した。右頬も赤く腫れ、熱をもっている。
背骨の柔軟性と顎関節の動きを確認し、そのなかで、症状と関係が深いツボに処置を行った。
治療後同じ動作を確認したところ、「まだ痛い」と訴える。
鍼が初めてなことと、年少者であることを考慮し、刺激過多にならないよう、初回はここで治療を終える。
第2診
第1診目翌日、上を見る動作時の痛みはなくなったが、喉仏の横あたりに痛みを自覚するようになる。
また、初診時と同様、口を開けると、右顎の関節が痛い。
初診の治療に加え、喉仏の症状を緩和する目的で右足に一本、鍼を加える。
第3診
2診後、右頬の赤みと熱感はとれ、首についても気にならない。
顎の開け閉め、首の動きを確認し、運動時の痛みの有無、可動域を調べ、治療を終了とする。
使用したツボの一例
外谷R 養老R T4(1)R 列欠R 太衝R
まとめ
ぎっくり腰をはじめ、急性症状で患部に熱を持っている場合は、炎症が起きている一つのサインである。この場合、患部への処置は時として、症状を増幅させることがある。
この症例では、患部の動き(この場合は、首や顎)と関係する手足のツボを上手に使う事により、症状を改善することができた。
このように鍼灸には、患部と離れた場所に処置を行う事で、炎症を鎮静させるテクニックが存在する。
※結果には個人差があり、効果効能を保証するものではありません。