長年に渡る腹部の不快感
来院者
40代 男性
来院
2017年 6月
頻度
週1回
通院回数
16回以上
症状
【症状】食欲不振 食後の腹部不快感 悪心
【病歴】
20代のころから、食欲不振。食後の吐き気に悩む。食後長時間、食べ物が胃に残るような不快感がある。
病院の検査では、血液検査による数値の異常や、器質的(潰瘍・腫瘍などの)問題は見つからず、機能性ディスペプシア※と診断される。
※胃の痛み、胃もたれ、胸やけ、吐き気など症状が慢性的に続いているのに、病院で検査を行っても異常が認められない場合。機能性ディスペプシアと診断されることがあります。原因として胃酸過多・ストレスによる自律神経のアンバランスなどが考えられていますが、まだはっきりと特定はされていません。
【服用薬】ナウゼリン・アコムファド ノバミン ベリチーム デパス ドグマチールを服用。
【過去の病気】
糖尿病を薬にて処置中
施術と経過
初回
お腹の緊張を緩める目的で手足の胃腸に関するツボにそれぞれ、一本の針を施した。10分後、腹部の不快感がスーと抜ける感じがしたのを目安にこの日の施術を終える。
2回目
初回後、3日間は、吐き気がおさまっていた。
2回目も初診と同様に治療を行う。
3回目
2回目後、頓服でいつも服用している薬をのまずに過ごせる日があった。
胃の不快感はスッキリはしないけれど、以前ほど辛くない。
20代より続く慢性的な症状のため、改善には時間がかかることを説明し、週2回の頻度で通院を提案。
施術内容は初回に準じる。
4~8回目
3回目以降、薬を飲まずに過ごせる日が増えてきた。
辛い日があるが、よく話しを聞くと、決まってその前に暴食をしている様子。
鍼灸や薬の服用で、症状がおさまると、どうしても食べ過ぎてしまうと言う。
もともと、糖尿病もあるので、食べ過ぎに注意するよう伝える。
9~15回目
胃腸に自信がでてきた。
元々、夏は1年の中で最も調子が悪いが、例年よりはずっと楽とのこと。
10回目以降、週2回行っていた、施術を週1回にする。
15回目の施術を終えるころには、初回当初の腹部の張りが少なくなり、上腹部に関しては、抵抗感が半分くらいになった。
この日は、腹部の不快感などよりも吐き気が最も辛いということだったので、肘と膝にある吐き気に関する場所に処置を行う。
直後から、スーと気持ち悪さがぬけ、今までで一番効いたという。
仕事による出張のため、やむなく、2週間施術を空ける。その間セルフケアとしてできるツボを伝え、日頃から指などで刺激するように伝える。
16回目以降
2週間、施術間隔をあけたが、膨満感、吐き気など、起きても程度は軽く、教えたセルフケアでコントロールする事ができた。
以前は、1日中胃腸の心配ばかりしていたが、日常生活の中で、症状に意識が行くことが少なくなった。
その後もメンテナンス目的で隔週で施術を継続中。
まとめ
この方は、交感神経の働きを抑える薬を服用すると一時的に症状が和らぐことから、精神的ストレスが消化器の働きをおさえ症状を引き起こしていると見立てをたてました。
そして、見立てに従い、副交感神経を高めるよう、胃腸に関するツボに心地良い刺激を処置することにより、症状を徐々に緩解することができました。
機能性ディスペプシアでお困りのあなたへ
当院では、2009年の開院以来、胃の不快感で悩む多くの方と向き合ってきました。
病院や整体で改善しなかった場合でも、一度ご相談ください。
このページをお読み頂いている、あなたが、日々を生き生きと過ごせるよう全力でサポートします。
最後までお読み頂きありがとうございました。
ゐろは鍼漢院 院長 池内 毘観
院長プロフィール
池内毘観 1980年生まれ。
2003年 鍼灸師国家資格を取得。
整形外科、内科、婦人科、耳鼻科など多くの科を有する、長野県水嶋クリニックの勤務を経て、2009年に独立。16年間でのべ、5万人以上の施術経験を積む。
現在、『一本の鍼には、一人の可能性を広げる力がある」を信条に日々奮闘中。