僅かな曲げ伸ばしも困難。腫れを伴う膝痛
来院者
80代男性
通院期間
2021年7月〜
頻度
ほぼ毎日
通院回数
4回
症状
4日前より、左膝が徐々に痛くなった。
僅かな曲げ伸ばしでも、お皿の周辺が痛く、日に日に腫れも酷くなっているとのこと。
夜も痛みのため、睡眠が妨げられる。
膝を伸ばしきってしまえば、体重をかけても、痛みは出ない。
経過と施術
初回
膝周辺を、調べると、右膝と比べて、皮膚表面の皺が消えるほど腫れており、熱感も強い。
膝の前後上下を観察すると、膝の上と、膝横に付着している筋肉、靭帯に強い緊張が見られた。(大腿四頭筋・腸脛靭帯)
膝の動きを整える目的で、臀部と背中に鍼を行った。
使用したツボ:T11(1.5 )L T12(1.5)L 膝根L
施術直後より、わずかだが、膝を曲げ伸ばしできるようになる。本人曰く「少し、痛みが軽減し、軽くなった」という。
2~4回目
2回目:初回の施術翌日に来院。
車の乗り降りはまだ、辛いが、昨晩(初回施術後の夜)は痛みのために目を覚ます事はなく、よく眠れた。痛みは30%減。
膝周りを触り調べると、腫れは初回の施術まえより、減っており、皮膚には僅かな皺ができている。しかし、膝の裏(膝窩)がカチカチに張っている。
初回の施術に加え、膝の裏に鍼を行う
3回目:(2回目の翌日来院)
2回目の施術後の経過を尋ねると、「両手で膝を曲げる動作を補助しなくても、車にすっと乗れるようになった。」という。
痛みは一番ひどい時を10段階で10とすると5まで軽減(VAS10→5)
施術内容:2回目と同じ
膝根 T11(1,5) T12(1.5) 眼裏
3回目の施術後、急激に腫れと痛みが軽減し、日常生活は全く支障なく過ごせるようになる。
4回目:
痛みの90%が3回目の施術以降消失し、腫れもほとんど観察されなくなったため、4回の施術をもって終了とした。
使用したツボの一例
膝根 T11(1,5) T12(1.5) 眼裏
まとめ
膝の曲げ伸ばしに問題がある場合は、臀部や膝裏に原因が潜んでいる事が多い。
歩行時のバランスや、痛みが再現される動作から、原因点を特定し集中して施術を繰り返すことで早期回復がみられた。