※各症例の解説では分かりやすくするために、裸のイラストを使用していますが、実際の施術では患者着か衣服を着用しています。
また同じ病名や症状であっても効果には個人差があります。
※各症例の解説では分かりやすくするために、裸のイラストを使用していますが、実際の施術では患者着か衣服を着用しています。
また同じ病名や症状であっても効果には個人差があります。
10代女性
2021年5月〜6月
週2回
3回
来院する数週間前より、喉の違和感と空咳が続く。
喉の違和感は寝起きに一番症状を感じる。
勉強などで集中している時は気にならない。
その他、肩こり、頭痛、目の疲れに悩む。
首と肩の付け根が異常に緊張していることから、首肩のコリが喉周辺を圧迫し、症状を誘発していると考え、関連する手足のツボに鍼をおこなった。
翌日、寝起きにいつも感じている違和感が半減していることに気がつく。一日を通して、空咳が出る機会も少なくなる。
2回目、3回目と同じ施術を繰り返したところ、その後、症状が消失。肩こりを自覚することも少なくなり、頭痛頻度が減り、目の疲れも軽減した。
その後月一回、健康管理のため、通院を継続。
列缺 合谷 開魄
肩周辺のコリは、慢性化すると、頭痛や耳鳴りなど様々な症状の要因となりうる。また本症例の用に、慢性化した肩こりは喉の違和感や呼吸器系の機能低下にもつながる。
発症後2週間という、まだ症状が発症してから、日が浅かったため、数回の施術で改善がみられた症例。
50代女性
2020年2月~
週に1回
8回
5年前に職場で精神的ストレスを受け続けたころより、喉のつまり感。胃酸の逆流による喉の痛み。胸焼け。咳と吐き気などの症状が現れ、病院にて、「逆流性食道炎」と告げられる。
特に、前かがみになると、咳が止まらず、また、就寝中も息が苦しくてむせることがしばしば。
大便は、毎日でるが、形状はコロコロで固くスッキリしない。
知人に、鍼灸を勧められ、当院に来院。
内服薬:カモスタット
腹部に手を状態を調べたところ、臍部の周辺と上腹部、右脇腹に、ガスの存在を伺わせるような張り感を確認。
腸の動きが悪く、内容物が停滞しガスが溜まった結果、腹圧が上昇。
このことが逆流性食道炎の諸症状を引き起こしていると考えた。
腸の動きを活性化する目的で手足のツボに鍼を行う。
経過:施術した当日から翌日は、心地よい気だるさがあり、吐き気や咳に悩まされることなく久々によく眠ることができた。
初回と同じ施術をおこう。
経過:2回目施術の夜。大量の下痢をする。排便後は、特にだるさなどはなく、スッキリとした。
腹部の緊張を伺ったところ、初回に確認した、臍部周辺と右脇腹、上腹部の張り感が軽減していることを確認。
2回目までに使用した手足のツボに加え、より一層、腸の動きを促す目的で背部のツボへ処置を加える。
経過:施術するごとに、排便の形状もコロコロ便から、棒状に近くなり、スッキリとでるようになる。それに伴い、腹部の張り感も減少。
5回目の施術前後より、喉の痛み、咳、吐き気が徐々に軽減。
完全ではないが、症状が一日を通じても気にならない日が出現。
8回目の施術終了後。便通を促すツボへのお灸を指導し、週1回の定期的な施術は終了とする。
現在は、1ヶ月に一度、再発予防のため通院中。
四瀆 天井 玉竧 開魄 腸鳴
逆流性食道炎の症状は、何らかの原因で腹圧が上昇した結果、胃酸が逆流し、起きると言われている。
この症例では、便秘による腹圧上昇が吐き気をはじめとした、症状の原因と考え、便通を促すような施術をしてところ、徐々に改善がみられた。
池内 公 1980年生まれ。
2003年 鍼灸師国家資格を取得。臨床歴20年。
整形外科、内科、婦人科、耳鼻科など多くの科を有する、長野県水嶋クリニックの勤務を経て、2009年鍼灸専門、「ゐろは鍼漢院」を開院。
現在、『一本の鍼には、一人の可能性を広げる力がある」を信条に日々奮闘中。