我孫子のはりきゅう専門院

顔面神経麻痺

来院者

40代女性

通院期間

2020年4月~5月

頻度

週2回

通院回数

9回

症状

はじめ、耳にズキズキするような違和感があり、その翌朝、左顔面部の動きにくさを感じた。また耳の中に水疱のようなものができていたため、近くの脳神経外科で、検査を受けたところ、「ハント麻痺」と告げられる。

 

2週間、点滴(プレドニン)と飲み薬により経過観察を行い、水疱は消失。徐々に顔表面の違和感も軽減していったが、①額にシワを寄せる動作②瞬き動作③口をすぼめる動作が困難なため、鍼灸を希望し、来院。

 

聴覚障害やめまい、味覚障害などはない。

 

服用薬

①プレドニン
②メコバラミン
③トコフェロール ニコチン酸エステル
④シアノコバラミン(目薬)

施術と経過

初回

首から、肩にかけて、触ると、左の首筋のコリが観察できた。

このコリが、顔面神経への血液の供給をさまたげていると考え、首を緩める目的で、手足のツボに鍼を行う。

 

経過:帰宅後、体全体がポカポカと温まり、顔の筋肉が若干動かしやすくなっているような気がした。

2~5回目

右を振り向いた時や、右に首を傾けた時に左首筋の一点に張るような痛みが起きるという来院者の訴えから、この一点のコリをとり、動きをスムーズにすることが、症状回復につながると考えた。背中と肩にあるツボに鍼を行ったところ、首の可動域が広がる。

同じ施術を週に2回のペースで継続したところ、徐々に口元が軽くなり、口角が上がるようになる。

6~9回目

7回目施術時点では、初回当初、確認していた左首筋のコリは1/3程度になっていた。また、多少、左顔面部に違和感は残るものの、見た目は右顔面部と同じになり、額にシワを寄せる動作や、瞬き動作も行えるようになったため、9回目で施術を終了とした。

 

 

 

使用したツボの一例

項強 築賓 養老

まとめ

顔面神経麻痺でも、ハント症候群はベル麻痺と比較して、重症化しやすく、後遺症も残りやすい。事実、鍼灸で対応した場合も、施術が長期間に及び難航するケースが多い。

 

本症例では、「首筋の緊張を的確に緩め、新鮮な血液供給を顔面に促す。」というシンプルな施術方針が功を奏し、かつ集中的に施術を繰り返すことで早期回復がみられた。

来院者

60代男性

通院期間

2019年4月〜6月

頻度

週2〜3回

通院回数

17回

症状

朝、歯磨きをする時に、口から水がしたたり落ち、さらに翌日の朝、鏡を見ると、顔の右側が歪んでいる事に気がつく。

その翌日に病院で検査を受け、ベル麻痺と告げられ、2週間の入院生活を余儀なくされる。

 

入院中は、ステロイドによる処置を3クール行うが症状に変化なし。退院した翌日。鍼灸の施術を希望して当院に来院。

 

【服用薬】ビタミン剤 血流をよくする薬

施術と経過

初回〜7回目

施術内容:顔面神経の通り道である耳周辺の筋肉の緊張を和らげ、顔面神経及び、表情に関わる筋肉に新鮮な血液を行き渡らせる目的で、手と肩甲骨周辺にあるツボに鍼を行う。

 

経過:

初回後「『目の開きが少し良くなったね』と妻に言われた。」との報告をうける。施術直後肩が少し重い気がしたが翌日には逆に軽くないるように感じた。

 

2回目施術後、帰宅すると右目から涙がポロポロと流れた。以前より、よく眠れる。よく眠れた次の日は顔がスッキリしていて調子がよい。

 

7回目後。まぶたが閉じやすくなり、目が以前のように乾かなくなった。飲食、うがい時に口からものがこぼれる事もほとんどなくなる。

8〜17回目

8回目以降あまり調子が良くない。口角も以前のように重さを感じる。

 

口をすぼめる動作をしてもらったところ、左に比べて、右の首筋前の筋肉がうまく動いていないことから、同部位を緩める目的で手と足のツボに鍼をおこなう。

 

経過:

9回目施術後。口の重さが軽くなり、すぼめる動作が行いやすくなる。

 

11回目施術後。今までおデコの皮膚のツッパリがなくなり、この頃より、皺がうっすらと作れるようになる。

 

17回後。まだ、顔の表情に左右差はあるが、おでこにしっかりと皺かできるようになったのを確認し、施術を終了とする。

 

使用したツボの一例

合谷R 開魄R 養老R 項強R 外谷R 

まとめ

二週間の入院後、鍼灸の施術を開始し、徐々に改善が見られた症例。

首肩の凝りを和らげ、顔面神経と表情筋の血行促進したことが症状改善につながったと考えられる。

来院者

20代女性事務員

通院期間

2020年1月~ 2週間

頻度

週2~3回

通院回数

3回

症状

2020年1月3日頃から、顔の右側が動かしづらくなった。目を閉じる動作

が思うようにできないため、常に目が乾いた状態が続いている。

 

口も動かし辛く、物が食べにくい。発症した、翌日病院で検査をうけたところ、「ベル麻痺」と告げられ、通院にて、ステロイド剤の投薬をはじめる。

 

発症後、3日目が最も症状がひどく、4日目以降、多少、改善しているように感じた。

 

その後、「早期回復するためには、鍼灸もうけたほうがいい」と知人にアドバイスを受け、発症7日目に当院に来院。施術を開始する。

 

その他:味覚は左に比べて、右側でものを食べた時のほうが、味が薄く感じる。聴力には、問題なし。

施術と経過

初回)首と肩周辺の状態を確認すると、右側の首と肩甲骨周辺の筋肉の緊張が顕著であった。そこで、そのコリを緩和する目的で手と足に鍼を一本ずつ打ち、更に、うなじ周辺を緩める目的で背中に鍼を2本行った。

 

経過:施術翌日の朝、口を濯ぐ時に、口の動きがスムーズになっていることに気がつく。

朝食時に、ご飯を口に含み、ゆっくり咀嚼すると違和感なく行えることに驚く。

 

2回目)口の動きはズムーズになるが、額のシワ寄せと瞬きの動作が健康な左側と比べて遅く、わずかに時差がある。

施術方法は、初回と同じ。

 

3回目)額のしわ寄せと、瞬き動作が左とほぼ同じように、行うことができるまで回復。

初回~2回目までと同じ施術を行い、終了とした。

 

 

使用したツボの一例

合谷R 開魄R T2(2)R T6(2)R

まとめ

発症後、ステロイドによる病院の処置と鍼灸を併用し、早期に回復した症例。

 

顔面神経麻痺の重症度は様々で、後遺症が残ってしまうケースもあるが、本来院者は、発症後4日目以降より、やや、改善傾向にあった。

 

そこで、鍼灸の施術を開始し、原因と思われる肩や首のコリを解消し、顔面神経に新鮮な血液を送るようにすることが、早期回復の一助となったと考えらる。

※効果には個人差があります。