また同じ病名や症状であっても効果には個人差があります。
モ-トン病・足底筋膜炎
来院者
60代女性
通院期間
2020年1月〜2021年1月
頻度
週2回
通院回数
12回
症状
来院する、2年前より、左足の裏が痛む。スーパーでの買い物も杖をつかないと歩けないほど辛いため、整形外科で、診てもらったところ、モートン病と告げられる。
経皮消炎鎮痛の湿布により、僅かに痛みは軽減するものの、その後も痛みのため長い距離は歩くのが困難。左足をかばうためか足首や膝まで徐々に痛みを感じるようになる。
コンクリートなど硬い場所を歩くときに痛みが特に強く感じる。
経過と施術
足裏の痛みを感じる場所を調べたところ、下腿の柔軟性低下が影響していると考え、ふくらはぎの一点に鍼を行う。
初回から、同じ施術を繰り返したところ、3回目の施術を受けたあたりから、地面に足を着地した時にズキンと響く感覚に変化が現れ始める。
4回目施術後。地面に足を着く時の痛みは半分以下になり、時々ビーンと響く感覚はあるものの、地面を蹴って歩けるようになる。
10回の施術が終えるころには、日常生活で足の痛みに関して忘れていることが多くなり、足首や膝の痛みも消失。
良い状態を定着させるため、更に2回施術を行い。卒業となった。
使用したツボの一例
下承山L
まとめ
足の裏の痛みは、仙骨やふくらはぎ、頸部など腰部などに原因があることが多い。
また、痛みを庇うため、重心を左右どちらか一方にかけると、2次的に様々な症状が現れる
原因点を見つけ、2ヶ月間、集中的に施術を行うことで2年間に及ぶ症状が徐々に回復し、それに伴い2次的に出現したと思われる症状も改善が見られた。
来院者
50代男性
通院期間
2021年7月〜
頻度
週2回
通院回数
5回
症状
来院約3週間前から、歩行時に右足を地面に着地させる瞬間、第三趾と四趾の間がズキン!と痛む。
クッション性のある靴を履いて歩くと多少痛みが和らぐ。
整形外科にて、レントゲン検査の結果、足の骨には異常がないと告げられる。異常がないと告げられる。
湿布にて経過観察を行っていたが、症状に変化がないので鍼灸を希望して来院。
経過と施術
足裏の痛みを感じる場所や歩行時の姿勢から、原因点を考え、ふくらはぎの硬結に鍼を行う。同じ施術を3回行ったところ、足裏を地面に着地した時の激痛は消失。
しかし、依然として、うっすらとした痛みと違和感があるため、足の甲に鍼を行ったところ、違和感が減少。
以後、ふくらはぎと足の甲のツボに対する鍼を5回目まで繰り返したところ、歩行も趣味のランニングも苦痛なく行えるということで施術を終了とした。
使用したツボの一例
下承山R 大腰R
まとめ
足裏の痛みは、姿勢による重心の問題やふくらはぎや腰など、離れた場所に原因があることが多い。本症例では、ふくらはぎと足の甲の硬さが、足裏に負担をかけて症状が出現したと考えて、施術を継続したところ、速やかな回復がみられた。
来院者
50代女性
通院期間
2020年9月〜10月
頻度
週1回
通院回数
5回
症状
1週間に右足首を捻ってから、歩行時地面に着地すると痛みが走る。
特に凹凸のある場所を歩いた時に症状が顕著に出現する。
経過と施術
初回
足関節を緩める目的で示趾と中趾の間に鍼を行う。
翌日以降も痛みに大きな変化なし。
2~4回目
膝の周辺や腓骨周辺が足首と関係が深いため、同部位で問題のありそうなポイントに鍼を行う症状に変化なし。
5〜7回目
4回目までの施術で改善が見られなかった為、膝や腓骨周辺、足の指以外の場所に問題があると考え、ふくらはぎを丁寧に調べたところ、特徴的なコリを確認。
そこに、鍼を一本打ったところ、翌日以降痛みが軽減。その後7回目まで同部位に処置を行ったところ、痛みが消失した。
使用したツボの一例
中腰 玉陽 合陽
まとめ
足首の動きは、膝、腓骨、足趾、ふくらはぎとの関連が深い。
一つ一つ、順序立てて、施術を進めることで症状の原因へとアプローチができた症例。
来院者
40代女性
通院期間
2021年2月〜2021年3月
頻度
週2回
通院回数
5回
症状
左踵(かかと)の痛み
一ヶ月ほど前から、坐位や、寝ていた状態から立つ時に踵に痛みを感じる。特に、朝起床してからの一歩目が辛い。
ふくらはぎのストレッチをすると、痛みが軽減する。
経過と施術
初回
痛む場所を丁寧に確認したところ、土踏まずより、少し外側の部分が最も痛むことを確認。
次にふくらはぎのストレッチとアキレス腱伸ばしで症状が寛解するという来院者の言葉をヒントに、下腿の緊張を調べたところ、左のふくらはぎに右に比べてい異常に硬い一点を発見した。
この緊張が、下腿の動きを妨げ、足裏に余計な負荷をかけた結果、症状が発症したと考え、確認した場所に鍼施術を行った。
経過:初回翌日、起床時に足を床についた際の痛みが軽減していることに気がつく。起床後の第一歩の痛みは軽減したが、長時間歩行していると、踵より少しつま先よりの場所が、一円玉くらいの範囲で痛むようになる。
2~3回目
施術2回目)初回と同じ施術に加え、足首の柔軟性を高める目的で第三・四趾の間と、肩甲骨の内縁に鍼を行う。
2回目施術翌日。朝、足を着地した際の痛みは消失したが、長時間歩行後の痛みが踵付近からアキレス腱周囲に移動する。
施術3回目)
アキレス腱周辺の痛みは、仙腸関節付近の柔軟性が低下し、同関節の僅かなサスペンション的な働きが低下した時に、起きやすいという臨床経験から、仙腸関節付近のツボに鍼を行う。
4~5回目
4回目来院後。(4回目5回目。施術内容3回目と同じ)
アキレス腱周囲の痛みは9割消失。
5回目の施術を経て卒業となった。
使用したツボの一例
合陽 承筋 四枢 膀胱兪 白腰
まとめ
ふくらはぎや仙腸関節の柔軟性低下が足裏や足首に、負荷をかけ続けた結果症状が発症したと考え、施術を行うことで段階的に改善が見られた症例。
来院者
70代女性・主婦
通院期間
2020年6月~(3週間)
頻度
週2回
来院者
6回
症状
1ヶ月前より、両足裏の第三・四趾の所が痛む。特に左足が痛い。
スニーカーなど、靴底が柔らかい履物を履いている時は気にならないが、裸足でフローリングを歩くとき(特に朝起床して歩きはじめ)、サンダルなど、靴底が薄く硬い履物で歩行するときに痛みを感じる。
近くの整形外科で調べたところ、「モートン病」と告げられ、湿布や温熱療法を1ヶ月間受けたが、変化なし。
友人に相談したところ「鍼灸がいいよ」とすすめられ、当院に来院。
施術と経過
初回
左右の足裏を観察したところ、痛みを感じる部位に、腫れや、熱感などは見当たらなかった。
続いて臀部から、踵までの筋肉の緊張を調べたところ、ふくらはぎに特徴的な硬結が発見された。
この緊張が、自然な歩行を妨げ、足裏に余計な負荷をかけた結果、症状が発症したと考え、確認したふくらはぎのコリに鍼施術を行った。
経過:初回施術後。翌日から翌々日にかけて、起床時の足を床についた際の痛みは少なく、ほとんど気にならない程であった。
2~3回目
初回と同じ施術を行う。
2回目施術翌日。朝、足を着地した際の痛みは消失。
3回目施術後から7日間 全く足裏に痛みを感じなく過ごすことができる。
4~6回目
4回目来院時。来院者は痛みなく過ごせて快適との知らせ受けるが、原因となる、ふくらはぎの緊張が僅かに残っているため、再発しないよう、以後6回目までふくらはぎの緊張を取り除くよう鍼を行い、施術を終了とした。
使用したツボの一例
下承山
まとめ
モートン病をはじめ、足裏の症状は、骨盤周辺やふくらはぎの緊張が原因で起きることが多い。
この症例は、ふくらはぎの緊張が原因と考え、施術を行うことで速やかな改善が観察された。
来院者
50代女性
通院期間
2018年12月〜2019年1月
頻度
週2〜3回
通院回数
5回
症状
仕事柄、ハイヒールで歩きまわる事が多く、以前から、疲れると、右母趾の裏から足底の内側(土踏まずのあたり)、踵付近にかけて違和感を感じることがあった。
12月に入り、年末の激務により、毎日、夕方ころから、同部位に痛みを顕著に感じるようになった。
施術と経過
右足を丁寧調べたところ、右母趾から、足底の内側(ふくらはぎ)踵の内側にかけて圧痛を確認。
初回)母趾の痛みを緩和する目的で、ふくらはぎの内側と脛の内側に鍼を行う。母趾の圧痛が軽減したことを確認しこの日は施術を終える。
2回目)初回翌日。仕事で、1日中歩いた後に起きる母趾と土踏まずの痛みは5割程度に軽減していた。
初回と同じ施術を2回、3回目と行ったところ、母趾、土踏まずの痛みは消失。
4回目)3回目の施術以降、母趾と土踏まずの痛みは再燃せず、踵付近の痛みだけが残る。
体幹の左右のバランスを整え、右の踵への加重を減らす目的で、肩甲骨内縁にあるツボに鍼を行う。
5回目)4回目施術以降、踵周辺の痛みも気にならない。母趾、土踏まず、踵の圧痛も消失していたため、4回目と同じ施術を行い。再発予防のエクササイズを指導し、施術を終える。
使用したツボの一例
三陰交R 築賓R 四枢R
まとめ
足裏の症状は下肢疲労や体幹のバランス状態が反映されていることが多い。
本症例では、痛みの場所から、下肢の施術するべきポイントを特定し、肩甲骨の動きから体幹のバランスを整える事により、速やかな改善が見られた。
来院者
40代女性
通院期間
2018年9月〜11月
頻度
週1回程度
通院回数
7回
症状
3ヶ月前から、起床時、ベッドから足をおろし床に付ける瞬間に痛みを感じる。
その後、動いているといつの間にか足裏の痛みは軽減していくが翌朝の起床時には、決まって同じ場所に痛みが生じる。
入浴時に、自分で足裏をマッサージをしたり、湿布を貼るなど、試みたが改善しなかったため、鍼灸治療を希望し来院
施術と経過
痛みは、第2趾と3趾の間におこる。
触診をすると、足の裏以外に左ふくらはぎ、左骨盤が右に比べて硬いことを確認した。
初診)足裏の症状は下腿の状態が反映されることが多いため、反応のあった、ふくらはぎのツボに鍼を行ったところ、足底の緊張が緩んだため、この日は施術を終了した。
2診)初診翌日の起床時。
「いつもより痛みは軽減していたが、初診2日後には、以前と同じように痛む」との報告を受ける。
そこで、ふくらはぎには直接、鍼を行わず、ふくらはぎと関連性の高い、骨盤のツボに施術を試みたところ、足底がしっかり緩むことが確認できた。
3診)2診目の翌日から1週間。週の前半にあたる3日間はほとんど、足底に痛みを感じることはなかった。
4日目以降、徐々に症状は再燃するものの、痛みの程度は、初診施術開始前の5割程度であった。
4~6診目)施術の間隔を1週間から4日おきに変更し、同じ施術を繰り返す。
施術開始前、足底の緊張をその都度確認していったところ、徐々に緊張度合いが安定していく様子が窺えたため、施術間隔を4日後から、10日後に変更する。
7診目)7診目来院時、10日間、症状は再燃することなく過ごせたという報告を受け、足底の硬さも緩んだ状態が維持できていたため、再発予防のエクササイズを指導し施術を終了した。
使用したツボの一例
合陽L 承山L 空髎L
まとめ
足底の症状は、下肢の筋肉の柔軟性が低下することにより起るケースが多い。
本症例では、このことに着目し、始めは下肢の緊張を解放する目的でふくらはぎにあるツボに鍼をおこなっていたが、1回の効果が安定しないため、下肢を緊張させる原因が他にあると考え、ふくらはぎと関連性の高い骨盤に対する施術を加えることで、施術毎に安定した効果を得ることができた。
4診目から6診目まで、施術間隔を短くし、1回の施術効果が消失するまえに次の施術を行ったことも回復の大きな要因と考えられる。
モートン病や足底筋膜炎でお困りのあなたへ
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- 趣味やスポーツをもっと楽しみたい。
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病院や整体で改善しなかった場合でも、一度ご相談ください。
このページをお読み頂いている、あなたが、足の痛みに悩むことなく、日々を生き生きと過ごせるよう全力でサポートします。
最後までお読み頂きありがとうございました。
ゐろは鍼漢院 院長 池内 公
院長プロフィール
池内 公 1980年生まれ。
2003年 鍼灸師国家資格を取得。
整形外科、内科、婦人科、耳鼻科など多くの科を有する、長野県水嶋クリニックの勤務を経て、2009年に独立。18年間でのべ、5万人以上の施術経験を積む。
現在、『一本の鍼には、一人の可能性を広げる力がある」を信条に日々奮闘中。