「生理痛は、あって当たり前」?――東洋医学が考える、つらい生理と“めぐり”のはなし
毎月やってくる、あのおなかの痛み。
腰まで重くだるくなって、痛み止めがないと過ごせない…。
そんな日が、あなたの「毎月」になっていませんか。
「生理痛は、あって当たり前。我慢するもの」——そう思って、じっとやり過ごしてきた方は、少なくないように感じます。
こんにちは。はり・きゅう専門 ゐろは鍼漢院 院長の池内です。
この記事の要約
- 「生理痛はあって当たり前」と思い込んでいる方は少なくありません。でも、痛みのない生理を過ごしている方もいます。
- 東洋医学では、つらい生理を「血(けつ)のめぐりの滞り=瘀血(おけつ)」という視点で考えます。
- 経血が黒っぽい・血のかたまり・足の冷え…そんなサインは、めぐりが滞っている目安かもしれません。
- 当院では、骨盤まわりのめぐりに着目して施術を行っています。ご自宅のお灸でのセルフケアもご紹介します。
- ※効果には個人差があります。
この記事を書いた人

池内 公(いけうち いさお)/ゐろは鍼漢院 院長。臨床歴20年以上。病院勤務で内科・整形外科・耳鼻科などの現場を経験。「一本の鍼には、一人の可能性を広げる力がある」を信条に、日々奮闘中。
「生理痛はあって当たり前」――その“当たり前”、本当でしょうか
お話をうかがっていると、はっとさせられることがあります。
それは、「痛くない生理」を経験したことがない、という方が、思いのほか多いことです。
気がついたら、毎回痛い。初潮を迎えてから、痛くなかった時の方が少ない。だから「これが普通」だと思っている。
痛み止めを飲むのも、おなかにカイロを貼るのも、当たり前の習慣になっている——。
でも、東洋医学の目で見ると、その「当たり前」は、少し違って見えてきます。
あんなにつらいのは、体からの「めぐりが滞っていますよ」というサインかもしれない、と考えるのです。
東洋医学は、つらい生理を「めぐり」で考えます
東洋医学では、体は「気・血・水(き・けつ・すい)」という3つの要素がめぐることで、元気に保たれていると考えます。
ここで大切なのは、気・血・水が「量」として満ちていることだけではありません。
満ちていて、なおかつ体のすみずみまで“淀みなく巡っている”こと。この2つがそろってはじめて、体は健やかでいられる——そこが、東洋医学の大事なポイントです。

なかでも生理と関わりが深いのが、「血(けつ)」のめぐりです。
この「血」の流れが、あちこちで滞ってしまった状態を、東洋医学では瘀血(おけつ)と呼びます。

イメージは、ゆるやかな川です。
さらさら流れているうちは澄んでいても、流れが滞るとよどんで濁り、底に泥がたまっていきますよね。
体をめぐる「血」も同じで、流れがゆっくりになると滞り、冷えや痛みのもとになる——東洋医学では、そう考えます。
とくに、子宮のある骨盤の中は、もともと血がたまりやすい場所です。
ここのめぐりが滞ると、生理のときにスムーズに流れ出ていかず、つらい痛みにつながると、私たちはとらえています。
こんなサイン、ありませんか
東洋医学で「めぐりが滞っているかも(瘀血)」と考えるときの、目安になるサインがあります。
- 経血の色が黒っぽい・レバーのような血のかたまりが混じる
- 生理の初日・2日目が重く、痛み止めやカイロが手放せない
- 下腹部や足先の冷えが気になる
- 生理前はイライラしたり、腰が重くなる
- 生理が終わると、体がスッと軽くなる
いくつか思い当たる方は、体が「めぐりを助けてほしい」とサインを出しているのかもしれません。
当院で大切にしていること
こうした「めぐりの滞り」に対して、当院では、骨盤の中の血のめぐりを助けることを目的に、鍼とお灸で施術を行っています。

使うのは、太ももの内側や足首まわりにある、昔から婦人科のツボとして大切にされてきたところ。おなかや腰のツボも、反応をみながら選びます。
実際に、こうした見立てで施術を続けるなかで、あんなに重かった生理痛が、少しずつ楽になっていったという方もいらっしゃいます。(※変化には個人差があります)
ただ、生理痛の背景に、婦人科の病気が隠れていることもあります。
強い痛みや、いつもと違う出血が続くときは、まず婦人科での受診を優先してください。そのうえで東洋医学を、という組み合わせが安心です。
なお、当院では毎週木曜日に、女性の鍼灸師(副院長)による女性専門の施術の日を設けています。「男性には話しにくい」という方も、どうぞ安心してご相談ください。
ご自宅でできる養生――三陰交・足三里へのお灸
「院に通うほどではないけれど、何か自分でも…」という方へ。

ご自宅でのお灸として、次の2つのツボをおすすめしています。
どちらも、鍼灸師でなくても名前を聞いたことがある方が多い、とてもよく知られたツボです。
- 三陰交(さんいんこう)…内くるぶしのてっぺんから、指4本ぶん上。すねの骨のきわ。昔から婦人科の代表的なツボとされ、冷えやめぐりに用いられてきました。
- 足三里(あしさんり)…膝のお皿の下、外側のくぼみから指4本ぶん下。胃腸をはじめ、全身の元気を支えるツボとして知られています。


元々、東洋医学に興味のある方は、「また、あのツボかあ…」と思われたかもしれません。でも、よく知られているということは、それだけ昔からくり返し使われ、頼りにされてきたということでもあります。
珍しいツボほど“必殺技”のように効く、というイメージを持たれることもありますが、実際はむしろ逆。誰もが知っている定番のツボこそ、高い効果が期待できるとも言えるのです。
市販のお灸で、じんわり温かさを感じる程度に。
すぐに変わるものではなく、根気は要ります。それでも、体質を整えていくうえでは、こうした毎日の積み重ねが大切だと、私は考えています。
こんな方はご相談ください
- 生理のたびに、痛み止めやカイロが手放せない
- 経血が黒っぽく、血のかたまりが気になる
- 手足の冷えが、なかなか取れない
- 「痛くない生理」を、思い出せない
- 病院で「異常なし」と言われたけれど、つらさは続いている
ひとつでも当てはまる方は、ひとりで抱え込まずに、一度ご相談ください。
症状には個人差がありますが、東洋医学がお力になれることもあります。
ご予約はこちら
当院は完全予約制です。
ご予約・お問い合わせは、下の3つのいずれかから、お気軽にどうぞ。
受付時間:平日 9:00〜19:00/土曜 9:00〜17:00(日・祝休み)
※キャンセルは、予約日の2日前までにご連絡ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。






