露地栽培のイチゴを収穫しました。
自然栽培のいちごを収穫しました。
こんにちは、ゐろは鍼漢院の池内です。
今週は、路地栽培していたイチゴを収穫しました。
スーパーなどの市場では10~6月にみかけるので旬の時期を忘れがちですが、本来イチゴの旬は4月~5月。
露地栽培のイチゴは、形もまばらで、酸味がやや強いため、市場に出まわっている甘~いイチゴに比べると、少し物足りなくも感じますが、
来院いただいた患者さんにお裾分けしたところ、「これが、イチゴ本来の味なのね。」と喜んでいただきました。
確かに、露地栽培のイチゴは、作られたような甘さではなく、甘さと酸っぱさが入り交じり、どこか懐かしい感じがします。
イチゴの薬理効果
せっかくなので、今回はこの機会に、イチゴの薬理効果について、綴ってみようとおもいます。
いちごの栄養素について
ビタミンC
血管の粘膜を丈夫にするための、コラーゲンを作ったり、維持するのに欠かせない栄養素です。その他、発がん物質の生成を抑えたり、風邪予防にも良いことがわかっています。
体に蓄積することができないので毎食しっかりととることが必要とされていますが、1日に必要な量はわずか100mg。
沢山とりすぎてしまうと反って、栄養のバランスを崩すので、あえてサプリメントなどで取る必要はありません。
カリウム
利尿作用を促し、余分な塩分を排除することで血圧をさげます。
葉酸
ビタミンB族の一種で、ヘモグロビンの生成に関わり、造血に働きます。
普通の食生活であれば、不足することはありませんが、飲酒習慣やアスピリン系の薬を服用している人は、葉酸不足になる傾向があるので注意が必要です。
酒飲みで既に葉酸不足の方は、葉酸を多めに摂取するというよりは、お酒を控える方が賢明と言えます。
東洋医学的効能
生津止渇(せいしんしかつ)
唾液の分泌を促進すして、咽の渇きを解消する
清肝熱除煩(せいかんねつじょはん)
肝に籠もった余分な熱を収め、ストレスを軽減する。
利尿(りにょう)
利尿作用がある。
コメント…利尿作用は、現代栄養学のカリウムがもたらす作用と合致していて面白いですね。
現代医学のの研究では…
鎮痛作用
イチゴの酸味に含まれている、メチルサリチル酸という成分は頭痛や神経痛などを抑える作用があります。
細胞と細胞膜を強くする。
イチゴには豊富なビタミンCや葉酸があることは、既に説明しましたね。
この2つの栄養素は細胞の再生や細胞膜を頑丈にします。
造血の促進
イチゴの含有する「葉酸」はヘモグロビンの生成に関わり、造血を促進します。
※私は葉酸がビタミンBの一種であるとはしりませんでした。お恥ずかしい…
イチゴと体質の相性
こんな方のこんな症状に。
イチゴは「寒性」つまり体を冷やす作用があるため、熱証の以下の症状に良く効ききます。
・陰虚による微熱
・肝陽上亢による高血圧
以下のかたには控えめに
・食後の膨満感など、食べ過ぎで消化不良おこす「食積痰湿」タイプ
まとめ
見た目もかわいく、甘酸っぱい、イチゴは、大人にも子供にも大人気です。
しかし、食べ過ぎると胃腸を冷やしてしまうので、注意しましょう。
ちなみに、1日に必要なビタミン100mgを基準に考えると、1日6粒が適量ということです。
収穫した、大量のイチゴを目の前に考えると、生殺しですね…苦笑
鍼灸専門 ゐろは鍼漢院 院長
2009年「ゐろは鍼漢院」開院 現在臨床暦19年。
「一本の鍼には、一人の可能性を広げる力がある」
を信条に日々奮闘中。
2012年より、「日本獣医中医薬学院」の専任講師として
今日まで、100人以上の獣医師の鍼灸教育に関わる。
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