我孫子・柏のはりきゅう専門院

膝の痛みの症例

※解説は分かりやすくするために、裸のイラストを使用していますが、実際の治療では患者着か衣服を着用しています。
同じ病名や症状であっても効果には個人差があります。また、このページの症例は当院の経験であり、鍼灸の一般的な効果を意味するものではありません。

膝の痛みの症例

症例2 腫れて水のたまった膝の痛み

 

症例1 右膝、内側の痛み

患者 60代 女性 

【来院】 2018年 5月

【症状】右膝内側の痛み

【病歴】

2週間前から、右膝の内側が痛む。
椅子から立ち上がる時に特に痛みを特に感じる。また、右足首の内側にも重いような痛みがある。
かつて当院にて首と肩の痛みを治療していたことを思いだし、再び来院。

所見

膝関節の大きな変形は観察できないが、右膝の内側に熱を感じる。

左右の膝関節、足首の動きを触診にて調べたところ、左足首が最も硬く、右足首に比べて動きに大きな制限があり動かすとカクカク音が鳴る。

経過と治療内容

左足首がかたく、上手く体重をのせることができたいため、右足にかける体重の比率が大きくなり、その結果、右足首、右膝に故障が生じたものと推測した。

両足に均等に体重を乗せれるよう、左足首の関節を柔らかくする目的で膝外側にある穴に、そして右膝の炎症を抑える目的で、臀部にある穴にそれぞれ鍼治療を施した。

同じ治療を第3診までつづけたところ、左足首がガクガク音が鳴ることは無くなり、動きもスムーズになっていることを確認。

また、今まで広範囲にボヤッとしていた、膝の内側の痛みを狭い範囲でハッキリと感じるようにたった。

右足首の痛みに関しては、この時点で消失している。

4診目。右膝の痛みと熱感が消失していたたため、炎症が治ったと判断し、3診までと同じ治療を施し、終了とする。

使用した主なツボ

玉陽L 膝三点R 膝根R 

考察

痛みの原因は、患者が訴える右足ではなく、反対の左足首の柔軟性の低下にあると推測し、治療をおこなったところ、徐々に症状を改善することができた。

もし、患者が痛みを自覚する、右足だけに、治療を行っていたとしたら、一時的な痛みの鎮静は可能でも、根本的な改善は望めなかっただろう。

膝の症状に限らず、視野を広く、体全体から、部分を見つめることが大切である。

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